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轟木の家

共働きの30代夫婦と4歳の男の子と1歳の女の子の4人暮らし。
建築主は本格的な和風住宅を希望される夫婦。

現代の住宅では少なくなった 床の間のある座敷とそれに付随する縁側。この8畳の座敷は客間としても 使えますが、障子を開けるとリビング・ダイニングと連続した全長10 メートルほどの大空間になり、シーンに合わせた様々な使い方ができます。

洗面脱衣室の隣りには2.5畳の家事室兼ウォークインクローゼットを配置し、子どもたちの着替えやバスタオルなどを収納。
また、そこに大きめの 作業台を設置することでアイロンがけや裁縫などもここでできるように なっています。
キッチンはリビング・ダイニングや座敷、玄関、寝室など家全体を見渡せる位置に配し、3畳の食品庫も備えています。
また1階に夫婦の寝室を設けることで、子どもたちが小さいあいだと、老後は1階だけで生活が完結できるようになっています。
仕事をしながら子育てと家事を同時にこなされる奥様の負担に配慮し、老後の生活のことなども考えながら、数カ月間、とことん話し合い実現したプランニングです。
また、日本建築に対する高い感性と知識をもっておられるご主人の要望を各所に取り入れた“空間”や“しつらい”がたくさん詰め込まれています。

1階2階の床は全て無塗装の上質な国産杉材を使用。木材のなかでもやわらかく優しい感触が特長の杉材。その上を裸足で歩くと、とても気持ちよく、それだけで贅沢な気分になります。
ほかにも壁や天井など家全体に無塗装の杉材をふんだんに使用しているため木の呼吸によって湿度が調整され、家全体に木の香りがあふれる非常に快適な空間になっています。

引っ越し後、満面の笑顔で家中を裸足で走り回る子どもたちの姿と笑い声がとても印象的でした。

  • 所在地 : 佐賀県鳥栖市
  • 用途 : 専用住宅
  • 家族構成 : 4人
  • 設計 : 野中建築設計事務所
  • 施工 : 株式会社 NONAKA
  • 種別 : 新築
  • 竣工 : 平成28年07月
  • 延床面積 : 144.91m²
  • 構造 : 木造2階建
  • 写真 : 八代写真事務所

 

数奇屋造りとは

数寄屋(すきや)造りとは、茶室を起源とした建築様式で、簡単にいえば、余計なものを削ぎ落としたシャープですっきりとしたデザインの和風建築をそう呼ぶ場合が多く、代表的な建築物では、「桂離宮」や「修学院離宮」。現代数寄屋で挙げると、「佳水園」や「猪俣邸」などがあります。伝統的建築様式でありながら、現代のモダンデザインに通ずるものがあり、フランク・ロイド・ライトやル・コルビュジェ、ミース・ファン・デル・ローエなどの20世紀モダニズム建築の巨匠といわれる建築家たちに多大な影響を与えています。これは、数寄屋が世界に通用する美学であることの証明といえます。最近は、シンプルなモダン建築が流行し、数寄屋建築などの和風建築は敬遠されがちですが、そのモダン建築のルーツは数寄屋建築にあるといえます。